生きたまま唐揚げにされた鶏

かつて「唐揚げ」と呼ばれる鶏がいた。
彼は唐揚げプレゼント企画をしたり、ドーナツをプレゼントしたりして人々を喜ばせた。
だがある日彼が飲み会に出かけると、仲間たちが悪のりして彼に鶏の唐揚げを食べさせてしまった。
そう、鶏の彼にとっては共食い。彼は大急ぎでトイレに駆け込み、胃の内容物を巻き散らかした。
その日から彼に不幸が訪れた。何をしてもうまくいかなかった。
厄払いをしてもらおうと彼は神社に訪れた。だがこれが最大の間違いだったのだ。
神社の神主は大の唐揚げ好きだったのだ。彼を見つけた神主は大喜び、厄払いをするからと彼に目隠しをし衣をまぶしカラッと揚げて、唐揚げにしてしまった。
彼は最初は抵抗したが逆らえないと悟った。
「煮るなり焼くなり好きにしろ…え?揚げるの?いやそれはちょっと…」
これが彼の最後の言葉である。