お遊戯会で星役になりやる気の出ないタケル

織姫と彦星のお遊戯会をやることになったタケルの通う幼稚園
タケルは彦星をやりたかったが先生から告げられたのは
「お前はその辺に浮かんでいるただの星役だ」
タケルは絶望した
頭に星を乗せ、ただフラフラと漂うだけ。タケルは思った。
「俺の人生にはこの程度がお似合いなのかもしれないな。主役張れる人間なんざ一握り、俺はこの時点で、すでにその競争から弾かれちまった、ただそれだけのことなんだよ」
タケルは悟り、ただフラフラと漂う。
その自然な動きが後に主演お遊戯会賞を取ることを、今のタケルはまだ知るよしもない